4 迷惑メール対策技術
4-1-2 OP25B実施結果

各ISP事業者におけるOP25B実施結果

その1 2005/12/21

2005年10月より、株式会社NTTPCコミュニケーションズ社(以下NTTPC社)において、管轄ネットワークから携帯事業者向けのOP25Bを実施しました。当センターでは、みなさまより情報提供いただいている携帯電話宛の違反メールの送信プロバイダ(ISP)分析を行うことで、その効果の検証を試みました。

OP25Bbeffect1(新しいタブで開きます)

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違反情報提供総数:約1.3万件
違反情報提供者数:約100名
各携帯事業者のメールサーバの1つ手前のサーバを管轄するISPを集計

その結果は、上図に示すとおりです。

グラフはNTTPC社、NTTPC社を除く上位5社の合計、次の上位5社の合計、その他の合計、及び、外国発信の合計を比率(%)で示しています。点線は、全体件数の大まかな推移を示したものになります。

情報提供されるメール件数がおおむね安定している中で、NTTPC管内からの送信が激減し、10月19日以降は、ほぼゼロとなっています。

すなわち、NTTPC社ネットワークにおけるOP25B対策が順次実施され、18日時点でほぼ完了したことが読み取れます。

なお、送信者は、NTTPC社から送信できなくなったため、他のISP(主に、NTTPC社を除く上位5社)からの送信を継続しているため、総数では迷惑メールが減少しているわけではありませんが、本体策の有効性を読み取ることができます

その2 2006/5/10

株式会社NTTコミュニケーションズ社(以下NTT Com社)が2005年11月から携帯事業者向けに、ニフティ株式会社(以下ニフティ社)が2006年2月半ばからすべての事業者向けに、OP25Bを実施しました。その1の時と同様に、みなさまより情報提供いただいている携帯電話宛の違反メールの送信プロバイダ(ISP)分析を行うことで、その効果の検証を試みました。

OP25Bbeffect2(新しいタブで開きます)

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違反情報提供総数:約6.8万件
各携帯事業者のメールサーバの1つ手前のサーバを管轄するISPを集計

その結果は、上図に示すとおりです。

グラフはNTT Com社、ニフティ社を除く上位4社の合計、次の上位4社の合計、その他の合計および外国発信の合計を比率(%)で示しています。点線は、全体件数の大まかな推移を示したものになります。

NTT Com社: 情報提供されるメール件数の変動があるものの、NTT Com管内からの送信が減少していくことが分かる。
4月下旬に若干増加したがすぐに減少しており、適切な対策が行われていることが伺える。
ニフティ社: NTTPC社及びNTT Com社のOP25B実施に伴い管内からの送信が上昇していたが、2月中旬のOP25B開始に伴い減少し、20~30%程度で落ち着いている。ブロック実施のための全ての工事が終了していないか、ネットワーク構成上全ての動的IPアドレス帯のブロックが実施されていないことが想定され、今後のさらなる対策による改善が期待できる。

各社のOP25B実施に伴い、迷惑メールの総数が減少しているわけではありません。しかし、迷惑メール送信業者はOP25B対策を実施していないプロバイダーへ移動するので、対処が遅れたプロバイダは、多くの迷惑メール送信業者を抱え込む可能性が高いと思われます。以上のことから、OP25Bは非常に効果的であるため、未実施のプロバイダでは、早期導入が望ましいといえます。

その3 2006/11/07

OP25Bを実施したプロバイダの効果と、その後の迷惑メール送信業者が他のプロバイダへと移動していく実態について、みなさまより情報提供いただいている携帯電話宛の違反メールを元に、5月以降の状況分析を試みました。

OP25Bbeffect3(新しいタブで開きます)

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違反情報提供総数:約1.3万件
違反情報提供者数:約100名
各携帯事業者のメールサーバの1つ手前のサーバを管轄するISPを集計

ここから、その結果は、上図に示すとおりです。

グラフはNTTPC社、NTTPC社を除く上位5社の合計、次の上位5社の合計、その他の合計、及び、外国発信の合計を比率(%)で示しています。一点鎖線は、全体件数の大まかな推移を示したものでになります。

情報提供されるメール件数がおおむね安定している中で、NTTPC管内からの送信が激減し、10月19日以降は、ほぼゼロとなっています。

すなわち、NTTPC社ネットワークにおけるOP25B対策が順次実施され、18日時点でほぼ完了したことが読み取れます。

なお、送信者は、NTTPC社から送信できなくなったため、他のISP(主に、NTTPC社を除く上位5社)からの送信を継続しているため、総数では迷惑メールが減少しているわけではありませんが、本体策の有効性を読み取ることができます

国内ISP・CATV・携帯/PHS事業者の実施状況について

以下より、現在の各プロバイダ(ISP)、CATV(ケーブルテレビ)、ケータイ/PHS事業者における送信ドメイン認証実施状況について調査を行い、その結果をとりまとめました。

各ISP・CATV・ケータイ/PHS事業者におけるOP25B実施状況(新しいタブで開きます)

関連ページ

4-2 送信ドメイン認証

関連サイト

総務省
迷惑メール対策 技術的解決策(新しいタブで開きます)
迷惑メール対策技術導入を検討されている事業者の方へ(新しいタブで開きます)
送信ドメイン認証技術等の導入に関する法的解釈について(新しいタブで開きます)

有害情報対策ポータルサイト -迷惑メール対策編-(新しいタブで開きます)(一般財団法人インターネット協会)

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