Challenge! 富山県立砺波工業高等学校

羽ばたく若鷹

富山県立砺波工業高等学校
電子科教諭 髙柳雅也

学校紹介

 明治41年、本校が位置する鷹栖(たかのす)に富山県第四の旧制中学校が設立された。その折、一羽の若鷹が校舎に舞い込んできたという。以来、若鷹を青年雄飛の象徴とし、 教育が行われてきた。地方文化の中心であり、砺波人のふるさとでもあったこの由緒ある地から、幾多の優れた人材が世に羽ばたいている。昭和37年、社会の要望が高まり、工業高校として独立し、現在にいたる。

 機械科・電気科・電子科の3学科を設けており、「真理と平和を愛し、社会に貢献しうる工業人の育成を目標とし、有能な技術者としての資質を高め、工業の発展を図る能力と実践的態度を育てる。」ことを教育目標に掲げている。

 部活動では、野球部が第92回全国高等学校野球選手権大会に出場、弓道部が令和3年度高等学校総合体育大会弓道競技大会(団体)に出場している。また、機械工学部は第26回全国高等学校ロボット競技大会で優勝、電子工学部においては、第19回高校生ものづくりコンテスト全国大会電子回路組立部門で優勝するなど、どの部活動も精力的に活動し優れた成績を収めている。

資格取得への取り組み(電子科)

 電子科では、エレクトロニクス化が進む社会において、卒業後に電子機器・情報・ソフトウェア関連などの企業で活躍することを目指し、音響や映像機器などの電子回路、コンピュータの仕組みやさまざまな機器の自動コントロ-ル技術を学ぶことを学習目標に掲げている。本校では、全学科1学年で計算技術検定3級と情報技術検定3級を全員が受験し、工業科で学ぶにあたり必要な基礎力を身に付ける。1年生から技能検定にも積極的に挑戦し、毎年5名ほどが技能士(電子機器組み立て作業)の資格を取得している。また、科を越えた資格取得に力を入れる生徒も多く、第二種電気工事士や2級ボイラー技士、危険物取扱者乙種第4類などの資格に挑戦する生徒もいる。

 工事担任者第二級デジタル通信は、3学年の前期に希望者のみ受験しており、例年20名ほどが受験している。基礎科目には1,2学年で学んだ内容も多く含まれているため、2学年の3学期に基礎科目を振り返り、試験内容の確認や復習を行っている。4月よりクラス全員が授業で技術科目の学習に取り組みながら、主に選択科目で法規科目の学習を行っている。朝のST前や放課後に補習を実施し、問題演習を通じて知識の定着を図っている。

生徒の声

電子科3年

 今回受験した工事担任者第二級デジタル通信は、私にとって初めての国家試験でした。最初は初めて聞く専門用語の多さと試験範囲の広さに、とても不安な気持ちになりました。しかし授業で基本的な内容をおさえながら、休み時間や通学時間などの隙間時間を活用することで、無事合格することができました。朝や放課後に補習をしてくださった先生方や、わからないところを一緒に教え合えた友達には感謝の気持ちでいっぱいです。
 この経験を通して、専門知識はもちろんですが、時間を活用する力を身に付けることができたと思います。社会人になってもこの力を生かし、社会に貢献していきたいです。

電子科3年

 私は砺波工業高校に入学して学ぶうちに、何か国家資格を取得したいと考えるようになりました。そこで、これまで電子科で学んだことを活かせることや、通信技術についてもう少し深く学びたいという思いから、工事担任者第二級デジタル通信資格の受験を決めました。
 第二級デジタル通信の学習は覚えることも多く、とても苦労しました。過去問を解き続けても、なかなか点数が取れない時期もありました。しかし、毎朝早く登校して学習に取り組んだり、わからなかった問題を質問して自分なりに理解したりすることを繰り返したことで、過去問の点数が合格点を超えるようになり、実際に合格することができました。
 今回工事担任者第二級デジタル通信資格に合格したことで、自分に自信を持つことができました。また、資格を取得したり知識を深めたりするために、継続して勉強することが大切だと気付くことができました。