「くらしフェスタ東京2018 交流フェスタ」出展

(一財)日本データ通信協会
迷惑メール相談センター
審議役  飯沼 博明

 迷惑メール相談センターでは、10月12日(金)13日(土)の両日、「くらしフェスタ東京2018 見て、聞いて、話そう!交流フェスタ」に出展しました。「交流フェスタ」参加は13回目となり、今回は従来からのポスター展示と資料配布に加え、来訪者参加型の簡単なアンケートを実施しました。それでは、出展の模様をご紹介いたします。

交流フェスタとは

 東京都は、毎年10月を消費者月間として、消費者意識の啓発、消費者団体相互の連携強化、消費者・事業者・行政の協働の推進を目的に、消費者団体と協働して「くらしフェスタ」を開催しています。交流フェスタは、この取り組みの一環で、消費者団体、企業、行政が工夫を凝らして、消費生活に役立つ最新情報を発信するため、新宿駅西口広場イベントコーナーでパネル展示・実演・ゲームなどを行います。
 展示は、『食』『環境』『安全対策』『消費者被害防止』『子供』『くらし』といったエリアに分かれて行われ、今回のフェスタ来場者数は、主催者発表で38,500人でした。交流フェスタの詳細は、こちらをご覧下さい。

出展テーマ

 迷惑メール相談センターは、『消費者被害防止』エリアに出展して、昨今被害が急増している詐欺被害防止をテーマに、ポスター展示、だまされやすさの診断アンケート、資料配布などを行いました。
 迷惑メールを起点とする詐欺事件がとても目立っているという背景があります。迷惑メールを使って、悪質なサイトへ誘導し、騙したり脅かしたりしてお金を騙し取ろうというわけです。もはや、迷惑メールは、単に「受け取って迷惑なメール」というだけではなく「詐欺などの犯罪の入り口として利用されているツール」の1つと考えられます。架空請求、当選通知、融資案内など、手口も非常に多彩で巧妙です。気をつけていないと金銭を詐取されたり、個人情報の漏えいやプライバシー侵害の被害にあう危険が増しています。

「だまされやすさ簡単診断!」アンケート実施

 詐欺被害にあわれた方の実に90%以上が、被害にあう前に「自分は被害にあわない。考えたこともない」と感じていたという調査結果(出展:愛知県警:平成30年 ~STOP!特殊詐欺~被害防止マニュアル)もあるように、多くの方が詐欺被害をどこか他人事のように捉えているようです。
 そこで、今回のフェスタでは、来訪者の方々に、ご自身の「だまされやすさ」を認識していただくことが最大の詐欺被害防止対策と考え、来訪者参加型アンケート「だまされやすさ簡単診断!」※を実施しました。アンケートにより、①トラブルに対して危機意識がうすい傾向 ②だまされているのに気がつかない傾向 ③だまされたとき一人で抱え込んでしまう傾向 がわかるようになっています。回答者の方には、ご自身の回答の控えをお渡しするとともに簡単な説明とアドバイスをして被害防止に努めました。

※高齢者の消費者トラブル見守りガイドブック(消費者庁平成22年3月版)5ページ(だまされやすさ心理チェック 作成:立正大学教授 西田公昭)をもとに迷惑メール相談センターで作成

ポスター展示と資料配布

 ポスターは、人気の鳥獣戯画のカエルとウサギを登場させ、川柳風の呼びかけにしてシンプルに詐欺の危険性を訴えました。また、ご自宅に帰ってからも、ご家族の方とも読めるように次の資料もお渡しして、より具体的な注意喚起にも努めました。

・詐欺被害防止読本(リーフレット)
・撃退!迷惑メール(冊子)
・そのメール、詐欺カモ!?(リーフレット)
・カモ診断テスト(リーフレット)(川崎市消費者行政センター発行)

 メールなどを通じた詐欺師の魔の手は、日夜進化し次から次へと予想もしない内容や手法で私たちに迫って来ます。ですから、「これだけを気をつけていれば大丈夫!」というものが、残念ながらありません。詐欺被害にあわないようにするためには、常に「自分も詐欺に狙われている」「だまされるかもしれない」と自覚しつつ、「これは詐欺かもしれない」と疑い、目の前の事象を慎重に判断する姿勢が求められているといえます。

【出展コーナーの様子】
今年の交流フェスタは例年にも増して多くの来場者に恵まれました。