challenge! 兵庫県立東播工業高等学校

兵庫県立東播工業高等学校
電気科 教諭 大西 総 氏

学校紹介

 本校は、周りを山々で囲まれた自然豊かな地にあり、「機械科」「電気科」「建築科」「土木科」の4学科で編成された、創立54周年を迎える加古川市内唯一の工業高校です。
 本校のビジョンを「ものづくりひとづくりまちづくり」と定め、生徒・保護者・教職員はもとより地域社会と一丸となって生徒の育成に邁進しています。また卒業生の多くが、「電気工事士試験」「工事担任者試験」をはじめとする多くの国家資格取得に励み、大半が地元企業に就職しており、地域に貢献できる人材を輩出しています。さらには大学や専門学校にも、多くの生徒を送り出しています。資格取得だけでなく、部活動も大変盛んであり、多くの部活動が日々練習に励み、県大会や全国大会で活躍しています。

校訓「健やかに伸びよう汗だして」
健やかに:安心、安全な学習環境の中、自立した職業人としてのたくましい身体と強い意志、他者を思いやる心をもった生徒を育成することである
伸びよう:正しい勤労観・職業観を培い、職業生活に必要な専門的知識や技術の基礎・基本を身に付け、自己の持つ才能や個性を伸ばす生徒を育成することである
汗だして:これらの習得と育成にあたり、ものづくりの実践や資格取得への挑戦等実際の作業を通して、汗をかきながら身につけていく生徒の姿を表している

電気科紹介

 私たちの生活には「電気」は必要不可欠なものであり、「電気」のない生活は考えられません。本校の電気科では、電気がどこで、どのように作られ【発電】、どのような経路を経て工場や一般家庭である消費地まで送られてくるのか【送配電】、そしてその電気はどのように利用されているのかを、総合的に学習します。また、「電気」はテレビ・ラジオといった家庭電化製品や、コンピュータ等の情報関係、工場内でのロボットによるオートメーション化、電車や自動車などの電子機器制御、機械を動かすためのモータ等にも幅広く活用されています。電気科ではこれらの内容を、基本的な事項を中心に、実習(実技)・座学(授業)両面から学び、学んだ知識を生かして、電子工作・電気工作などのものづくりに励むとともに、資格取得に積極的に取り組み、電気に関する資格である第二種電気工事士、第一種電気工事士、工事担任者DD三種、工事担任者AI・DD総合種、第三種電気主任技術者の合格を目指しています。

工事担任者試験への取り組み

 2年次において、電気科生徒は全員DD3種へ挑戦します。4月より「電子情報技術」や「電気基礎」の授業で、DD3種の内容に絡めた授業をし、「基礎」理論」の部分を重点的に学習します。また、試験日のおよそ1ヶ月前より早朝補習と放課後補習を行います。早朝補習でひたすら過去問に取り組み、放課後補習では、早朝で解いた過去問を答え合わせして、自分の間違えた部分は参考書を見ながら直し、知識の定着化を図ります。主に「法規」は暗記するものがほとんどであるので、何度も何度も同じような問題を解かせ、覚えさせていきます。さらに、クラスメイトとともに学習を行うので、互いに分からない部分を教え合いさせることで、教える側と教わる側の両方がより理解を深めていくようにしています。そういった関係を持たせることで、自ら学ぶ姿勢や、全員で合格しようという結束力も同時に養っています。計算式や設備・機器などの詳細などが分からない場合は、教員が指導しています。残り1周間では、もう一度過去問に挑戦し、合格点を取れるかを確認するとともに、不十分であるところを徹底的に復習し、過去に同じ問題を解いた時よりも点数を取れていることを実感させ、自信を付けさせた状態で生徒たちは試験へ臨みます。

工事担任者資格の取得指導を通じての思い

 インターネット通信が急速に普及し、誰もが当たり前に使えるようになっている今、さらなる設備拡張が必至となっており、様々な資格がある中で、工事担任者の資格はこれからますます重宝される資格になっています。ただ資格を取るための勉強ではなく、確かな知識をつけ、それらを活用できるようになることが重要になってきます。深い知識の定着を図るために、学習内容と、実際に生活でどのように活用されているのかを理解させることを大切にし、丁寧に指導しています。職員間でも密に連絡を取り合い、生徒の能力にあった指導をしていきながら、さらなる合格率向上、合格数・合格率全国トップを目指し、学校をあげて邁進していきます。

合格者の声

電気科
吉光 渓

インターネットの配線などに興味があり、実際にどのような仕組みなのか、どういった装置が使われているのかなど、詳しく知りたいと強く思い、この資格にチャレンジしました。勉強を始めてすぐは、知らない名称や複雑な計算など、どこから手を付けてよいのか戸惑いましたが、何度も繰り返し演習を解くことで、理解を深めていくことが出来ました。一通り学習出来たら、過去問をひたすら解き、出題パターンを徹底的に体に染みつかせていきました。無事試験にも合格することができ、さらなる資格にチャレンジしたいと思いました。

電気科
三枝 尚暉

2年生の時にDD3種を合格し、さらに上の資格を取得したい、より深い部分まで知りたいと思い、挑戦しました。合格率は低いのは知っていましたが、全く気にしていませんでした。勉強方法に関しては、基本的にDD3種の部分をしっかり復習し、過去問をひたすら解きました。解いていく中で、知らない部分がたくさん出てきました。その都度、参考書などで理解を深め、一つずつ解ける問題を増やしていきました。過去問を何度も解き、自信をつけていくことも大切です。その結果、見事合格することが出来ました。機会があれば、他の国家資格にも挑戦してみたいです。