4 迷惑メール対策技術
4-1 Outbound Port 25 Blocking

OP25Bとは、Outbound Port 25 Blocking の略称で、迷惑メールの送信対策として、メールの送信に使われる25番ポートでのメール送信を規制する仕組みです。

プロバイダでは、迷惑メールを規制するため、契約はじめの一定期間は一度(一日)に送信できるメール通数を制限する通数制限や、送信者に対して認証を行い、メール送信者の詐称を行えないような送信者認証を行うなどの対策がとられています。
このため、迷惑メール送信業者の多くは、契約先のプロバイダのメールサーバを経由させずに、動的IPアドレスを割り当てられた独自のメールサーバから、直接送り先のメールサーバ宛てにメールを送信しています。このような使用を制限するために、プロバイダのメールサーバを経由しない動的IPアドレスからのメール送信を行わせないようにするのが、OP25Bです。

一般利用者への影響は?

通常、一般的なユーザーがメールを送信する場合にはプロバイダのSMTPサーバを利用していることから、多くの利用者は影響を受けることはありません。しかし、他のプロバイダアカウントや会社・学校等のアカウントを利用している場合、メールを送信出来なくなってしまうケースもでてきます。

これに対処するためには、OP25Bを実施するプロバイダだけではなく、利用者が使用中の(他のプロバイダや会社等の)メールサーバにおいても対応が必要となります。
従来のメール配信用ポート25番に替わるメール投稿用ポート587番(Submission Port 587)を、メール送信時の認証機能(SMTP AUTH)を必須として、一般利用者が利用できるように設定し、また、利用者側でもメールソフトの設定変更が必要となってきます。

主なプロバイダではOP25B導入を進めていく前提として、他社のOP25B導入時に利用者への影響を少なくするため、メール投稿用ポート587番と SMTP AUTHの導入が進められました。
また、Webメールを利用する方法もあります。WebメールはWebブラウザ上でやりとりされるため、OP25Bの規制に影響しません。プロバイダのメールがWebメールに対応している場合はWeb上で利用する、もしくはフリーメールを利用する手段もありますので、参考にしてください。

国内ISP・CATV・携帯/PHS事業者・フリーメール事業者の実施状況について

以下より、現在の各プロバイダ(ISP)、CATV(ケーブルテレビ)、モバイル事業者、フリーメール事業者における送信ドメイン認証実施状況について調査を行い、その結果をとりまとめました。

各ISP・CATV・モバイル事業者・フリーメール事業者におけるOP25B実施状況(新しいタブで開きます)

各ISP事業者におけるOP25B実施結果について

株式会社NTTPCコミュニケーションズ社、株式会社NTTコミュニケーションズ社、ニフティ株式会社において、管轄ネットワークからOP25Bを実施した結果について分析を行い、その効果の検証を試みました。

OP25B実施結果

関連ページ

4-2 送信ドメイン認証

関連サイト

総務省
迷惑メール対策 技術的解決策(新しいタブで開きます)
迷惑メール対策技術導入を検討されている事業者の方へ(新しいタブで開きます)
送信ドメイン認証技術等の導入に関する法的解釈について(新しいタブで開きます)

有害情報対策ポータルサイト -迷惑メール対策編-(新しいタブで開きます)(一般財団法人インターネット協会)

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