情報通信エンジニア優良団体表彰 – 大和電設工業株式会社

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平成30年度情報通信エンジニア優良団体表彰(4)

この業界で仕事をしているからには資格は必須です

大和電設工業株式会社

代表取締役社長 栩谷(とちたに)晴雄氏
専務取締役 事業本部長 坂上慶一氏
執行役員 総務部部長 渡辺卓也氏

栩谷晴雄社長(右)と日本データ通信協会・高嶋幹夫専務理事(工事担任者スキルアップ委員会委員、左)

電気通信事業法第71条が定める「工事担任者」は、電気通信設備の接続を行う際に必要とされる国家資格である。この工事担任者の知識や技術の向上を目的に作られたのが「情報通信エンジニア」制度で、同制度を運用する工事担任者スキルアップガイドライン委員会(事務局:日本データ通信協会)では、制度の普及促進を図る目的で、情報通信エンジニアの育成と資格取得を支援している団体を「情報通信エンジニア優良団体」として毎年表彰している。

「平成30年度情報通信エンジニア優良団体の表彰について」

編集部で、平成30年度の受賞8団体の1つである大和電設工業株式会社への表彰状授与式に同席し、受賞の声を聞いた。

 大和電設工業㈱は、昭和26年5月に京都市中京区で創業した電気通信工事会社である。本社は業容の拡大とともに数度の移転を行い、大阪と滋賀にも支店を設置したが、今も京都市内に本拠を置き、地元に根を張った事業展開を続けている。

 同社の栩谷晴雄社長は、(一財)情報通信設備協会の副理事長を務めており、情報通信基盤のあり方や人材育成について検討を行う同協会にあって関西地区を主導する立場にある。

 大和電設工業の資格取得に対する姿勢は常に前向きである。同社のホームページを見ると、この規模の会社でここまでと思えるほど様々な資格の取得者が在籍しているのが分かる。

 「たしかに私どもの規模で、ここまで資格を取らせている事業者は少ないようです。京都市がある実態調査をした際に、当社にいらした調査官が、「たいへん失礼なことを申し上げますが、資格を取っている方が本当にここまでいらっしゃるとは思っていませんでした」と驚いていたことがあります(笑)。」(栩谷社長)

 その中で会社の中心的業務である電気通信工事を担う工事担任者は、130名の社員中およそ50人を数える。栩谷社長は資格の重要性をよどみなく語る。

 「資格があるから仕事ができるわけではないのはよくわかっているのですけど、しかし、仕事ができる者は、資格は取れるでしょう、ちゃんとできるのならその証明として資格ぐらい取りなさいと社内では言っています。

 対外的にどうアピールするのかを考えたときに、「彼はよく仕事ができます」と口で説明してもお客様には分かりませんが、担当する社員がこうした資格を持っていますと説明できれば、お客様の安心度が違います。」

 実に明快な方針だ。

 「NTTが公社の時分から70年近く電気通信工事の仕事をやっていますから、資格は当時から必要となるものは全部取ってきました。この業界で、この仕事をやっているからには資格は必須だと、それはいつも言っています。医者が医師免許なしに仕事はでけへん、弁護士が弁護士資格なしに法廷には立てんと。この業界にいるのであれば、本来、工事担任者の資格なしに仕事をしてはいかんのやと。」

 「情報通信エンジニア」への取り組みも同社は途切れなく続けており、表彰は今年で4年連続となる。では、そんな栩谷社長に「情報通信エンジニア」制度はどのように映っているのだろうか?

 「工事担任者の資格は1回取ってしまえば、資格は維持できてしまいます。試験制度も変わり、総合種になってからでもだいぶ経ちますが、それ以降も技術の中身自体は常に変わっています。
 ですから、社員には資格更新のために義務付けられているレポートの提出を口を酸っぱくして言っています。レポートを出すのは技術を理解することと同じで、今の技術を理解していなければ実際の仕事に支障が出ます。」

 情報通信エンジニアの学習のために毎年更改している教材「情報通信エンジニア更新研修テキスト」にも社長からお褒めの言葉をいただいた。

 「テキストはよく出来ていると思います。毎年ちょっとずつ変わって、ちょっとずつ難しくなっていますね(笑)」
大和電設工業では、施設の電気通信工事も業務としており、国土交通省が開始を予定している「電気通信工事施工管理技術検定」制度にも関心は高いようだ。

 「実際に建物の電気通信工事を行う際に、建設業法に基づく工事施工管理技士とともに電気通信事業法に基づく工事担任者の監督が必要になると、我々としては二つの資格を取らなければならなくなります。

 似た部分があるものを別個に取らなければならないのは、やはり負担がありますので、ぜひ、現場の負担が減るような議論を進めていただきたい思っています。」(栩谷社長)

左より坂上慶一専務取締役、栩谷晴雄社長、渡辺卓也執行役員

(文責:「日本データ通信」編集部)