情報通信エンジニア優良団体表彰 – 京都府立京都すばる高等学校

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平成30年度情報通信エンジニア優良団体表彰(7)

プラスアルファのがんばりが生み出す情報通信の若きエキスパート

京都府立京都すばる高等学校

副校長 西田 隆氏
情報科教諭 尾上妥理氏
情報科教諭 生徒指導部長・SPH推進室長 小西良尚氏
情報科教諭 情報科学科学科長 福江 努氏
情報科教諭 谷口真里氏

西田隆副校長(左)と日本データ通信協会・高嶋幹夫専務理事(工事担任者スキルアップ委員会委員、右)

電気通信事業法第71条が定める「工事担任者」は、電気通信設備の接続を行う際に必要とされる国家資格である。この工事担任者の知識や技術の向上を目的に作られたのが「情報通信エンジニア」制度で、同制度を運用する工事担任者スキルアップガイドライン委員会(事務局:日本データ通信協会)では、制度の普及促進を図る目的で、情報通信エンジニアの育成と資格取得を支援している団体を「情報通信エンジニア優良団体」として毎年表彰している。

「平成30年度情報通信エンジニア優良団体の表彰について」

編集部で、平成30年度の受賞8団体の1つである京都府立京都すばる高等学校への表彰状授与式に同席し、受賞の声を聞いた。

 京都すばる高等学校の前身は、1985年に設立された京都府立商業高等学校。2003年に情報科学科を新設し、名称も京都すばる高等学校に一新して今日に至っている。2019年4月には、同校の出自である商業の学科を再編成し、学科名も新たな「起業創造科」と「企画科」を新設、専門教科情報の「情報科学科」と併せて3つの学科で、時代に即応した教育に取り組んでいく。

 部員数が150名を超える吹奏楽部をはじめ、部活動は盛んで、副校長の西田隆先生に伺うと、1年生は全員が部への入部を義務付けられているという。西田先生は「1年生全員が入らないといけないんですが、2年生になっても9割以上は続けています。もちろん勉強もしなければならないので、生徒はがんばっていると思います」と笑顔でおっしゃる。

 情報科学科は、ハードとソフトの両面で一歩先を行く授業を実践している。平成28年には京都府で初めて文部科学省の「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)」に指定され、成果は着実に積み上げられている。

 情報科学科で指導を行う尾上先生は工事担任者への取り組みについて次のように語る。

 「情報に関する勉強は1年次から順を追って深く取り組んでいるところです。資格取得には力を入れており、とくに国家資格はぜひ生徒に取ってもらいたいと考えています。情報処理の分野では情報処理技術者試験、ネットワークの分野では工事担任者試験、その他に陸上特殊無線技士などにも取り組んでいます。

 生徒には、できれば1年次に工事担任者試験DD第三種を取得し卒業までにAI・DD総合種を目指すロードマップを作っています。「情報通信エンジニア」への挑戦も、生徒が自分の実力を証明するための役割を果たしていると思います。」(尾上教諭)

尾上妥理教諭

 工事担任者取得に向けた指導はなかなかに熱がこもったものだ。

 「10月の第3週に行われる情報処理技術者試験が終わった次の日から、工事担任者試験に向けて朝補習を始めます。7時半から8時半の間、授業の中では扱わない電子回路の部分や法令、工事担任者試験で特有な技術などにについて学習します。その1ヶ月をくじけずやり遂げた生徒が合格にたどりつけるという形です。
参加は必須ではありません。プラスアルファでがんばるという意思のある生徒がおり、受験料に対するご家庭のご理解もあって実施できていることだと考えています。
 「平成28年度には電波の日の表彰をいただいていますし、「情報通信エンジニア」取得もこれを糧としてやってきました。今年度も、さらなる成果を目指して取り組んでいきたいと考えています。」(尾上教諭)

 「情報通信エンジニア」では表彰制度ができた初年度から表彰を受け、今年で10年連続となる。「情報通信エンジニア」の価値を尾上先生は次のように語る。

 「国家資格はいったん取れば一生ものですが、技術の革新はめざましいわけですし、それに対応したスキルを保持していることを証明していく必要はあるだろうと考えています。「情報通信エンジニア」の資格がまさしくそういった役割を果たしてくれていると思っています。」

後列左より小西良尚教諭、谷口真里教諭、福江 努教諭
前列左より尾上妥理教諭、西田隆副校長、当協会高嶋専務理事

(文責:「日本データ通信」編集部)